自社ホームページを検索上位に表示する方法はSEO対策だけではありません。GoogleやYahoo!が提供するリスティング広告を利用すれば、SEO対策をしたのと同様に上位表示することができます。では、SEO対策とリスティング広告は何が違うのでしょうか。
リスティング広告の特徴
リスティング広告はGoogleやYahoo!の自然検索(オーガニック検索)の結果のすぐ上の最も目立つ場所を広告枠として使うことができるというサービスです。
特徴1:クリック課金型広告である
リスティング広告は検索上位に表示されただけでは料金は発生しません。
その広告がクリックされたときに初めて料金が発生するクリック課金方式を採用しています。クリックされた回数分、料金が発生します。そこがまずSEO対策による検索上位表示との違いです。
特徴2:オークション形式である>
リスティング広告は入札金額が大きいクライアントから順に表示されていくオークション形式です。広告料は一定ではなくライバルの入札価格によって変化します。検索数の多い人気キーワードは入札金額が高騰するため、コストの管理をして運用しないと、アクセスが増えて商品が売れても儲けが全くなくなってしまうということも起こりえます。逆に、入札キーワードなどを工夫して効率的に運用していけば、限られた資金でSEO対策よりも高いパフォーマンスをあげることも可能です。
SEOとリスティング広告の異なる点
継続性
SEOは対策の初期段階を中心に一定のマンパワーを必要とするためしばらくの間は人的、金銭的コストがかかります。しかし、一度、正しい方法のSEO対策で検索上位表示を実現すると長期間、継続的に順位が保たれ続けることが多いため、続けることでコストが減じていく傾向にあります。
一方、リスティング広告は、クリック課金型の広告であるため、1回1回のユーザーからのクリックで常に料金が発生し続けます。入札をやめれば当然、検索結果にも表示されなくなるためSEOのような継続性という視点はありません。
即時性
SEOは対策を始めても直ぐに効果がでるものではなく、一般的には、上位表示するのに少なくとも3ヶ月から1年程度の時間を必要とします。
一方、リスティング広告の場合、競合企業より高い金額で入札をすれば即日で上位表示が可能です。即時性の観点ではSEOではなくリスティング広告に軍配が上がります。
SEO対策とリスティング広告の使い分け
ではSEO対策とリスティング広告はどのように使い分けたら良いのでしょうか。いくつか例を挙げてみましょう。
ケース1:検索キーワードを選びきれていない場合
SEO対策は一定のキーワードで長期的に対策を続ける必要があります。そのため、対策途中にキーワードを極端に変えることは好ましくありません。自社の商品がどのようなキーワードで検索されて売れるのかがまだ明確でないという場合はSEOよりもすぐにキーワードの切り替えができるリスティング広告を使って試していくのが良いでしょう。
ケース2:季節商品のプロモーションをしたい場合
「バレンタイン」「七五三」「クリスマス」「入学・就職」などの季節イベントにかかわる商品の場合は出したい時期にスポットで広告投下ができるほうが好ましいと思いますが、SEOはそのようなスピーディな対応には向きません。入札によって上位表示を即日でコントロールしていけるリスティング広告のほうがSEOより向いていると言えるでしょう。
決してこの種のキーワードをSEO対策してはいけないわけではありませんが、短期間のニーズに対して継続的なパワーを注ぐのは非効率とも言えるため推奨はしていません。
ケース3:扱う商品、キーワードが一定の場合
例えば、石垣島でペンションをやっているという場合、扱う商品は一定なので「石垣島 ペンション」「石垣島 宿泊」などのキーワードで常に上位表示しておくのが好ましいかと思います。そういう場合は、SEOで長期的に対策をすることが望まれます。
ケース4:扱う商品にキャパシティがある場合
ペンションなど宿泊施設の場合はキャパシティがあり、一日に得られる利益に上限があるためリスティング広告でクリックごとのコストを発生させてしまうことにはリスクが伴います。
何度クリックされてもコストの発生しないSEO対策による上位表示が安心です。
逆に、在庫と人員さえ確保できれば制限なく供給体制を作れる物販の場合はSEOではなくリスティング広告を積極的活用していくことも可能です。
まとめ
・リスティング広告はGoogleやYahoo!の自然検索(オーガニック検索)の結果のすぐ上の最も目立つ場所を広告枠として使うことができるというサービスです。
・リスティング広告の価格はオークション形式できまります。クリック時点料金が発生するクリック課金方式をとっています。
・SEO対策のメリットは効果の継続性にあり、リスティング広告のメリットは効果の即時性にあります。どのようなキーワードで広告を打ちたいかによって、使い分けをすべきです。