前回の記事では、LINE公式アカウントとは何かということについてお伝えしました。
では、実際にLINE公式アカウントを始めてみたいとなったら、まずは何をするのでしょうか。
以下の2つのことに取り組んでもらいます。
【1】アカウントの取得 【2】「友だち」登録を増やす
一つ一つ確認をしましょう。
Facebook,Twitter,Instagramの活用法についてご興味がある方は下記の記事をお読みください▼
【1】公式アカウントの取得
LINE@からLINE公式アカウントに全面移行
ここでご紹介している法人向けLINE公式アカウントのサービスですが、以前はLINE@という名前で提供されていましたが、2019年の4月に他のLINEサービスと合わせてLINE公式アカウントという名称に統合されました。2019年11月現在のGoogle検索の結果では、未だLINE@に関する記事が数多く出てきますが、そちらは古い情報です。混同をしないように注意しましょう。
一般アカウントと認証済みアカウント
なお、LINE公式アカウントは2種類あります。一般アカウントと認証済みアカウントです。
一般アカウントは、通常通りアカウント作成をすればどの企業でも作れますが、認証アカウントは、LINE独自の審査を通過する必要があります。認証アカウントを取得するメリットですが、以下の3点が挙げられます。
1)LINE内の検索にヒットするようになる(一般アカウントは検索しても表示されません)
2)店頭ポスター印刷用のデータが無料でダウンロードできる
3)請求書払い対応が可能になる
その他、機能面や料金面の点では認証、一般双方のアカウントに大きな差異はありません。
認証アカウントを申請して審査が降りるまで10日前後の時間がかかりますが、急ぎでないならば全ての特典が活用できる認証アカウントを獲得するほうが良いでしょう。なお、運営業態によっては認証の審査がおりない場合もありますので、そのときは一般アカウントで取得をすることになります。
【2】「友だち」登録を増やす
「友だち」の獲得が重要
LINE公式アカウントでの集客をおこなう場合の最重要ポイントがここになります。
通常、集客のための宣伝をしようと思ったら、アカウントを作る、宣伝を発信するの二段構えかと思いますが、LINE公式アカウントではその間に「友だち」数を増やすという工程が入ります。
「メッセージ送信」するときの文面作成の手間は一定ですが、単純に計算すると、送る相手が10人なのか、1000人なのかで、集客効果に100倍の開きが出てきます。同じ労力だったら最大限の効果を見込みたい。そのために最初の段階で「友だち」の母数を増やすことが重要なのです。
「友だち」登録用のQRコードを取得する
「友だち」を増やしていく上で必須となるものがQRコードです。まずはQRコードを確認、取得していきましょう。公式アカウントを開設し、ログインをしたのち、(1)ホーム画面をクリックし、左下にある(2)「友だち追加」ボタンを押すとそこに(3)QRコードが生成されています。ダウンロードするとS、M、Lと3種類の画像が取得できますので必要に応じて使い分けてください。
「友だち」登録を増やす
「友だち」の登録数を増やすには、アナログな手法も含め、あらゆる方法でアプローチしていくことが大切です。以下が代表的な方法です。
1) 店頭にQRコード付きの宣伝ポスターやチラシを用意する
店舗ビジネスの場合、店頭がお客様との一番の接点の場になります。
そのタイミングで、リピート顧客や見込み顧客の確保をしていくことが一番自然な「友だち」獲得の方法と言えます。「友だち」になったら、次回来店のときに活用できる特典(クーポンなど)を用意してモチベートするのでも良いでしょう。
なお、チラシやポスターなどを用意するだけでなく、店舗スタッフからも積極的に登録を促していくことも大切だと言えます。クーポンなどの特典があれば、口頭でもオススメもしやすくなるはずです。
2)他メディア、SNSでアピールをする
自社ホームページやfacebook、twitter、Instagramなどの自社SNSアカウントにQRコードを掲載するのも無料なので、できる限り連携させておきましょう。
3)紹介キャンペーンを用意する
良い商品やサービスであれば口コミで「友だち」獲得することも期待できます。しかし、ただ口コミに期待するだけでは足りません。他の人に紹介するモチベーションを作ってあげる必要があります。紹介キャンペーンなどで紹介する人、される人双方がお得になる特典(クーポン)を用意して、「友だち」登録を促進させると良いでしょう。
LINE公式アカウントのサービスを導入するのにまずおこなわなくてはいけないことをまとめました。
なお、当然ではありますが「友だち」を増やす努力はLINE公式アカウントの運用を始めたあとも継続的におこなっていく必要があります。
最後に運用を始めてから気をつけなくてはならないことについても触れておきましょう。
「友だち」の離脱を防ぐ
せっかく新規で「友だち」の数を増やす努力をしても、登録後にブロックされたら「友だち」の総数は増えないままです。場合によって減ってしまうケースすら考えられます。そのため、新規の「友だち」獲得以上に既存の「友だち」の離脱を防ぐことが重要となります。
どのような対策をしたら離脱が防げるでしょうか。ポイントを3点お伝えします。
1)メッセージ配信の頻度の調整
まず始めに気をつけなくてはならないことはこちらです。伝えたいことが多いからといって、一日に何通もメッセージを送るとお客様は嫌気が差してしまいます。
お客様にとって本当に役に立ちそうな情報に限定して適切なタイミングに必要最低限の回数で送りましょう。もし伝えたいことが多い場合はタイムラインの活用を検討しましょう。
2)メッセージ配信の時間帯の調整
いくらお得な情報でも夜遅くや朝早くなどにばかり届くと迷惑に感じる人が多いでしょう。
あと、翌日のランチの情報を15時に配信したり、月曜日に週末のレジャー情報について配信したりなど、迷惑でなくてもタイミングのズレているものは受け手にとってノイズになるだけです。常に適切な日時を意識して準備をしましょう。
3)メッセージ配信内容の調整
つまらない、読む気にならない内容ばかりを送っていると当然ブロックをされてしまいます。読み手の気を引く内容を常に心がけましょう。何点か工夫のポイントをお伝えします。
- 文字数は少なめに、間を詰めないで見やすく
- 不適切でなければ、ところどころで絵文字などを挿入して楽しい雰囲気を出す
- 割引セールやお得なクーポン、役立つ商品知識などお客様にとってメリットになる情報を盛り込む
- リンク付き画像を送ることができるリッチメッセージの機能を使うなど、ビジュアルに訴えかける配信を心がける
以上が「友だち」離脱の防止のための対策ですが、あくまで基本的な部分であって、こちらだけできていれば良いというわけではありません。
どういった配信がお客様に求められているのか、各企業が自社の業態に合わせて、日々、研究・実践して独自の方法論を蓄積していくことが大切です。
まとめ
・公式アカウントには、一般アカウントと認証アカウントの2種類があります。
・公式アカウント取得後はすぐに運用を始めようとせず、まず「友だち」を最大限増やす取り組みをしましょう。
・「友だち」を増やす取り組みは、店頭でのアピール、他のSNSを活用したアピール、紹介キャンペーンの実施など幅広くおこなうのが良いでしょう。
・「友だち」を獲得するだけでなく、離脱の防止も意識してLINE公式アカウントを運用しましょう。
・配信は適切な頻度、時間帯でおこないましょう。配信内容も「友だち」の興味を引くような内容を心がけましょう。